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本日、8時ちょうどのあずさにて長野へ

 

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HCカラーでおなじみの美容師・長谷川氏に声をかけていただき、

ヘアカラーにおけるパッチテストに関して講義する為です。

 

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私の出番は長谷川氏の講習の間の1時間と最後の質疑応答でした。

 

 


 

 

 

【この講習をすることになったキッカケ】

 

 

ヘアカラー施術時のパッチテストについて

ネット上や個人的意見を聞いていますと

皆それぞれ、自主基準だとか

義務だとかちがうだとか

いろんな解釈をされているようです。

 

今まで総合的に「パーフェクト」な答えを聞いた事も見たこともなかったので、

専門家や有知識者など多数の先生方にもご協力いただき答えを出す事にしました。

 

そして、ひょんなことから

フェイスブック経由で

講習会をすることになり、

今日は長野。

明日は東京・神楽坂(VIZM事務所)

にて開催することになりました。

 

 

各地域からも開催要望をいただき、

この講習の需要の高さを感じております。

 

 

 


 

 

 

【パッチテストは義務なのだろうか・・・】

 

 

すこし、講習内容に触れると。。。

 

まずは必ず上がる

ヘアカラー前の『パッチテストは自主基準なのか義務なのか、その他なのか?』という議題。

 

 

例えば、

 

「美容師がヘアカラーをお客様に施術する際には

必ずパッチテストをしなくてはいけないのか?」

 

と言われれば

私の解釈は

ノー。

 

その反面、

 

「美容師がヘアカラーをお客様に施術する前に

必ず行うパッチテストは義務なのか?」

 

という質問には

イエス。

 

 

似ているだけで全く意味の違う二つの

質問でしたが、

今日は詳しく解説させていただきました。

 

前者は当事者同士の取り決めであり、後者は美容師に課せられた義務です。

 

 


 

 

 

【パッチテストを実施するリスク】

 

 

美容師が規則通りにパッチテストを行うことは

現実的に不可能だと思われます。

業務を圧迫し、サロン存続に必要な利益を生む事はできないでしょう。

またお客様にとってもヘアカラーは気軽なものではなくなり、施術機会は減少するでしょう。

 

「じゃあ、どうすればいいのだろうか?」

 

正確な知識さえ身につければ、

美容師それぞれがこの答えを出すことは難しくないはずです。

 

 

 


 

 

 

 

【無意識のうちに責任転嫁してませんか】

 

 

「 国や団体、メーカーなどは美容師に責任を擦り付けている」という声を耳にします。

私もそう思う時期がありました。

 

ではメーカーでもなく、ディーラーでもなく、

美容師でもなく、お客様でもない

第三者目線からはどのように見えるでしょう。

 

真意の追求はさておき、

もしかすると美容師が自分以外に責任の所在を示すことは

お客様への不誠実と判断されても仕方ないかもしれないと考えました。

 

問診して、

カラー剤をチョイスし、

施術するのは美容師です。

 

普段の言動の積み重ねが

何かあったときのお客様への対応にでます。

 

お客様がかぶれたら、

お客様に苦しい思いをさせるだけでなく、

自分自身も苦い思いをします。

 

国家資格を持つプロとして、お客様を思いやる

責任の果たし方を見出すことはとても大切だと考えています。

 

 


 

 

【人道的に考えてもパッチテストは美容師の義務】

 

 

またお客様の皮膚トラブル(パッチテストを含め)に関して真摯に取り組まなければ、

結局、美容師は施術者ですから、自分自身にリスクが降り掛かってくるかもしれません。

 

お客様のことを知るのは担当の美容師のみ。

施術しようとするヘアカラーに適しているか否かを判断できるのは

担当美容師しかおりません。

お客様が頼れるのも美容師だけです。

 

パッチテストは施術可否の判断基準であり、

担当する美容師でなければパッチテスト施術はできない。

 

もし仮に法的に義務でなかったとしても、

きちんと問診せず、説明も不十分、さらにパッチテストもしないで施術しなどしたら、

それはどう考えても美容師に非が有ります。

 

それらは美容師がしなくては誰が他にできるでしょう。

 

ただ、

美容師は自分の肩にすべての責任が伸し掛かると考える

必要はないと私は考えます。

 

 

なぜかといいますと

美容師にパッチテスト実施の義務があるならば、

お客様にも受ける義務があるとも解釈できるからです。

 

 

自分だけ背負うのではなく、

お客様に責任を押し付けるのでもなく、

きちんと説明義務を果たし、

お互いにリスクをシェアすること。

 

 

お客様と常に一緒に美を追求しているという根本を

わすれてはいけません。

 

法律の前に、

人として。

 

 


 

 

【判例から見るパッチテスト】

 

判例から、

美容師がすべきことを

解説するコーナーも設けました。

 

具体的でイメージが付き易い内容かもしれません。

 

 


 

 

ここでは講習ほど詳しく書ききれませんでしたが、

本日、参加者の皆様からいただいた声を聞いて

需要がある限りは講義を続けようと思いました。

 

最後に

キッカケをつくってくれたとても美容師の大先輩、毛利氏、

講習に呼んでくれた新たなヘアカラー分野を開拓する長谷川氏、

お二人の迅速な行動力と美容という仕事への愛情は

人の心を動かし、大きなものに少しずつ変化を与えていくのだろうと

感じました。